水道屋あるある その1
今日はまず、画像をお見せします。
これは何かわかりますか?
水道屋であれば一発でわかるシロモノです。
きっと、こんな風に思われてます。
「はいはい、可哀そうに…」や、「やっちまったね~」
てな具合です。
これは止水栓を外す際に銅管をネジ切ってしまったものです。
とあるお宅で洗面化粧台の交換工事を行う際、上のミラー部を外し、
下台を外す為に、一般的には「水」と「お湯」の2つの止水栓を
外すのですが、水側はすんなりと外れましたが、お湯側の止水栓
を回す…あれ?変な感じ…もう少し回す…… ぐにゃ…(涙)
うん、確定だな…。地雷踏んでもうた…。
これが壁の中でどうなっているかと言うと
こんな感じに、銅管→メスアダプタ→ザルボ→ニップル→止水栓。
となっているんですが、ニップルの短さやザルボも問題ですが、
それよりこの、メスアダプタ―が問題です。
通常、水栓器具を取り付けるにはアダプターじゃなくて「水栓ソケット」を使います。
こんなやつです
この「水栓ソケット」を使って、きちんと壁ツラに配管して
ちゃんと固定されていればまだ安心なんですが
メスアダプタ―は配管部材ですので、水栓器具の取り付けには向かないのです。
2枚目の画像はメスアダプタ―が壁ツラにも届いていないので「ザルボ」という延長部材
を使って壁ツラまで持ってきているという雑さ。
でも、こんなパターンはよくあるんですよねぇ…。
不幸中の幸いと言いますか、外部からの露出配管でしたので、すぐさま配管補修を行い
無事に洗面化粧台の取り付けを終えたのですが、皆様がDIYで蛇口の取替えを行っていて
こんな事態になったらどうしますか?
以外と多いんですよ。「自分で蛇口交換しようと思ったら、中の配管が折れてしまった」
と言うパターンが。
通常、蛇口(止水栓)を触った時に、あまりにもグラグラしている時には
「配管がきちんと固定されていない=雑な工事がされている可能性がある」という懸念を持ちます。
その上で、折れた際には補修費用が別途かかることをご了解いただくのですが、ごくたまに
「オタクラはプロなんだから、もし折っちゃったらオタクラの責任だろ。金は払わんぞ」
とおっしゃる方がいます。ですが、どんな職人でも「不可抗力」には敵いません(涙)
そう言われた時はニッコリ笑って「ボクには無理です!」と言ってお断りする場合もあります。
だって、壁の中まで透視出来ないし、前の職人がどんな仕事したのかなんて分からないんですもの。
水道屋の仕事は「水さえ漏れなければよい」というものではなく、数年後にやってくるリフォームや
修理の事まで考えて、適正な施工を行ってもらいたいものですね。